僕はフィギュア・スケートってまったく興味が沸かないんで知らなかったんですが、最近の大会で日本の小塚という男性選手が、ショート・プログラムでジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンスの曲「Bold as Love」を使ったそうで!?いい傾向ですね(爆) ちょっと前はお囃子の曲みたいので日本を想起させるようなのばかり目立っていた気がしますが、そういう安易さに比べるとこういった挑戦の姿勢の方が観てる方も面白いのではないでしょうか。
個人的には思い入れの深いドラマーで、自分がドラムを叩いてみたい、と思ったのは、ウッドストックのライヴを観たときでした。といってもこのビデオだとジミ以外ってほとんど映ってなかったと思います。たまにドラムがほんの少し映ると、やけっぱちな動きで叩いている姿が印象的で、ちょっと童顔で若々しいのもまたかっこよかった…スタジオ・アルバムの曲なんか聴いても、Fireの変テコなおかずは面白いし、ヘタウマかと思いきやIf Six was Nineでは爆音の中に小技を効かせたドラムソロもあって、本当はウマいんだなぁ…と思ったり…。三枚目のアルバム「Electric Lady Land」ではさらに成長していて、後ろノリのビート感を習得してサウンド全体のヘヴィさを増すのに一役買っていたり… 音楽的カリスマ性を持ちながら、極端な自意識ぶりと業界への消極さが目立ったジミと、ミュージシャンとしてはこれからだったものの、俳優経験がありエンターテイメント界には先に足を踏み入れていたミッチ… ジミをフロントに仕立てたグループでありながら、互いの足りない部分を補い合いながら、互いを成長させていった、そんな面が実はあったのかもしれない…残したアルバムはわずか三枚ながら、異常ともいえるほどの音楽的な変遷、高みへの進化…創作の頂点にあまりに早く近づきすぎたためにいち早く崩壊したバンド…