先日、7年近く使ってきたDVDのユニバーサルプレーヤーを買い換え、ブルーレイのユニバーサルプレーヤーにしました。SACD聞けてHDMI端子つなげられてブルーレイでPALもオッケー、というのを探すのに一苦労でしたが、灯台下暗し。最も安い部類でそんな便利なハードを発見しました。
なんで突然ブルーレイに、ということなんですが、こんなものが発売予定となると、これは致し方ないですね。
大名作と言われながら、DVDでは単体で出ることもなく、1~3まで収めたボックスも廃盤状態だった
「スキャナーズ」です。これがブルーレイでしか出ないようなので導入した、こういうわけです。
んで、早速つなげてTSUTAYAでブルーレイのソフトを借りてみました。じゃーん。
黒くて分かりづらいですが、テレビ台の中の上段です。前はここに全部収まってたんですが、仕方なくビデオダビング用のDVDレコーダーはテレビの下に直接設置。というか、最初に見るブルーレイが画質的にあまり意味のないものでいいのか…とも思いましたが。何の映画かわかった方には白いギターを差し上げます。
ブルーレイ初日からこんな映画を見たりしているからぼくという人はうだつが上がらないのですが、やっぱりそんな映画があるもので、それは2000年に公開された米映画
「ハイ・フィデリティ」です。
まさにレコードマニア向けの作品。中古レコード店を営む主人公の間抜け気味な恋愛ものです。男の性というのかマニアの性なのか、いつも彼の恋愛はうまくいかないわけで、観客に語りかけるように自問自答していくもの。たいしてストーリーらしいストーリーはないんですが、話の核心が路傍の石のごとくふとしたところに配置されているんです。
大筋だけなら日本のサブカル青春ものに似ていますが、こちらの方が音楽の趣味としてはずっとマニアックだし、恋愛下手な理由に「マイノリティ」とか「ロック好きだから」みたいな陳腐な要素を強調せず(ただしあるとすればさりげなく…)、一人の平凡な男として女性と向き合うところが好感持てます。つまり、そんなに大袈裟なものじゃないということです(笑)
監督の
スティーヴン・フリアーズは、選曲はほとんど若いスタッフに任せたということですが、冒頭から
13thフロア・エレベーターを流すあたり、劇中に出てくるDJ作成の「5曲入りテープ」ではないですが、マニアもいるであろう観客の心を頭でうまくつかむのではないでしょうか。
その後もロック周辺の曲が流れるかというとそうでもないので、音楽映画と言う以上に、セリフの映画といえるような立ち位置でしょうか。それでも、レコード店での客とのやり取りやマニア同士の会話など、レコードファンには楽しめるはず。
メインの舞台となるレコード店は大量のレコードとCDで埋め尽くされているんですが(さすがアメリカ…)、ブラジルはトロピカリアの盤が面出しされていて羨まし。店員のハードロック好きな太っちょ(スクール・オブ・ロックの
ジャック・ブラック)と、
スミスや
ベルセバが好きな内省的ニーチャンらマニアのキャラ性も随所に生かされていて、困りものだけどやるときはやるっていう、にくい演出が入ります。
というわけでタイトルや設定の割にはさほど音楽映画という印象ではないですが、
コステロや、
スミス、
スティッフ・リトル・フィンガーズなど流しつつ、
キンクスからはなんとパイ期でさほど売れなかったシングルの一つ
「陽気にやろうぜ」が颯爽と(?)流れます。渋い。
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドや
ステレオラブもあったような。エンディングではアーサー・リー率いる
LOVEの曲が~。
クイーンの
「伝説のチャンピオン」もモロではなくホントさりげないですが、面白い流し方します。
ちなみに監督のスティーヴン・フリアーズ、来年公開とウワサのクイーンのドキュメンタリー映画でメガホンを握るとか?どっかでそんなニュースを見た気がします。
High Fidelity Trailer
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