先日、初めて
The Peel Sessions Seriesを一つ入手しました。
Robert Wyatt
よく見かけてはいるモノだったのですが、大抵の場合値段がそこそこ、しかも45回転なので収録数が少ないためずっと敬遠してきました。 ちょっと安い感じで売っていた
Robert Wyattでようやく決意。
イギリスが生んだ名物DJである
ジョン・ピールが進行を務めたBBCのラジオ番組用のセッションを収録したシリーズだったと思います。87年のこのRobert Wyatt(録音は1974年頃)の盤ですでに品番が37。このセッションはジョン・ピールが亡くなる数年前まで行われていたようで、その数は膨大なものとなるそうです。ちなみに、ピール・セッションに最初に参加したアーティストは意外にもキース・ウェスト、トゥインクらのいた
Tommorowだそうです。
さすがちゃんとラジオに流すものとして録られただけあって、音はバッチリ、45回転なので聴こえも良いです。当然スタジオとはまったく別のライヴ収録。収録曲は
Soup Song, Alifib, I'm a Believer, Sea Songとなっています。
I'm a Believerはモンキーズのカバー。
このアナログ時代のシリーズをまとめたCDとかないのかな、と思っているのですがどうなんでしょう。90年代以降でセッションに参加したミュージシャンが単独で出したようなものは結構見つかるのですが。まとめたCDを一枚置いておいて、あと本当に欲しいミュージシャンのだけは盤で拾っていきたいな、とかなんとか思っています。
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昨日は
中村とうようさんの死去、しかも自殺の可能性が高い、という驚くべきニュースが舞い込んできました。
銀行員を経て自ら立ち上げた音楽雑誌の編集長、音楽評論家へ転身という異色の経歴の持ち主で、ロックから始まった評論活動は幅を広げ、世界各国の土着的な音楽にまで視点を向けてきた人物でした。
実は、自分はニューミュージックマガジンは世代的にも通ってませんし、続くミュージックマガジンも買ったことがありません。値段が高いので敷居が高いと感じてました。近年は日本のミュージシャン特集が主でしたし…。ただ、ミュージックマガジンから刊行されていたレコード・コレクターズは数年の間読んできましたが。
中村とうよう氏といえば新作アルバムに点数を付けた辛口評価、なんてのは自分にとって聞いたことがある程度のことでした。そのせいか、自分の中では中村とうようといえばワールド・ミュージックの人、という印象が強く、エレクトロニック以外の世界の存在、そしてその壮大さを描く。そんな人物に捉えていました。
そんなわけで中村とうよう著で読んだものはどれもポピュラー音楽周辺のものばかり。取り上げる幅が広くなるせいか、教科書的に順を追って書かれる内容はすぐに頭に残るものではありませんでしたが、知識の深さと、広大に及ぶ地域の音楽をまとめていく書き方は素晴らしいものでした。様々なロックの地域性と通底するものが彼の本には記されていましたし、そこで紹介されるアルバムを見つける楽しみもありました。
あと2,3冊くらいは手元にあったはずなんですけど…。ご冥福をお祈りします。
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