「Bringing It All Back Home(アイリッシュ・ソウルを求めて)」
大栄出版
初版:1993
ページ数:458
読みやすさ
(文章):★★★★★
(構成):★★★☆☆
読みごたえ:★★★★★
初心者にも安心:★★★☆☆
マニアック:★★★★★
オリジナリティ:★★★★★
オススメ度:★★★★☆
あけましておめでとうございます。今年もこちらAct.2をよろしくお願いします。
いやはや、去年は本当はこちらの方でずっと更新していくつもりでしたが、時間をかけたいものが多くて、その上最近はやや忙しいということでほったらかし気味でしたが…とりあえず書きかけていたものをアップします。なんか最近管理画面にアクセスできなかったんですが、先ほどようやくできました。
大栄出版の毎度重厚な、The Roots of rockシリーズ、アイルランドの民俗音楽についてあれやこれや書いてあります。原タイトルは「Bringing It All Back Home」ということで、ボブ・ディランによる同タイトルの歌が有名です。
イギリスの国営放送局のBBCが企画した取材ということで、史実に則ったような感じになっていると思います。全部で450ページくらいですが、その半分がアイルランドの歴史も学べるという、生涯学習ここにあり。
このアイルランドからアメリカへ移民がたくさん渡ってきたんですが、鉄道の線路を敷くという過酷な肉体労働、低賃金、寒空の環境の中、故郷の旋律 とともに労働歌を歌い始めたなんてのが綿花の方々とも被るとこがあるようで、ブルーズだけでなく多方面からの民俗音楽がアメリカに集まりつつあったようで す。
アイルランドというと、ヴァン・モリソン、エルヴィス・コステロ、U2、ポーグス、シン・リジィ…ワールドワイドな人気はないですがコテコテ伝承 フォークのホースリップスも有名?フェアポートなどなど…
しかしU2のぼのぼの先生の話というのは毎度のことながらタメにならないという…「U2のやってることは、アイルランド的な何かがあると思 う…」って、何か分からないんか~い。しかしこの「決断しないことを決断した」みたいなフラット感が良くも悪くもモンスターバンドにさせたのやもしれやせ ん。
原書の方はアイルランドの民俗音楽について特に細かく書かれていて、商売するには問題があったのか(爆) 日本版にはこの本の翻訳した方二人によってアイリッシュ音楽とロックを巡る関係について書かれているオマケがあります。インタビュー集もあり、見慣れない名詞についての注釈も豊富で、資料性もソコソコある本になってると思います。
はしょりすぎになってしまいましたが、また時間の出来た頃に本気を出すとしまして…(爆)
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