2010年に行われた
A-haのラスト・コンサートの模様を収めたDVD。彼らの地元・ノルウェーはオスロでの公演なんですけど、いやはやすごい人気。何万人くらいいるんですかね? お客さんの年齢層も様々…。再活動以来、出るシングルやアルバムがヨーロッパやアメリカでヒットしてきたA-ha。文字通り「オールタイム」と呼ぶにふさわしい、アルバムごとにバランスよく選んだリストになってます。
ステージに上がった面子は至ってシンプル。メンバーの
モートン、ポール、マグネの3人の他には、キーボードとドラムのサポートメンバーが一人ずつの計5人のみ。もっと大掛かりにやっているのかと思ってたんですが、これだけのメンバーで彼らの楽曲が再現されることに結構おどろ木どろろ。打ち込みも一部あるのかもしれませんが。それはともかくライヴのグルーヴ感がかなりのもので、初期の曲なんかはこんなに良かったのか、と思うくらい洗練されていたように思います。聴衆のテンションはリストが進むごとに上がってくるし、それに連れて演奏の熱も高まる。最後まで目を離せない至高のライヴ映像でした。
自分はエレクトロニクスを表に出す歌モノの音楽はさほど聞かないのですが、A-haはちょいと別、というより、A-haの今(解散しましたが)の存在自体が特異に思われます。50代のグループがエレクトロニクス系のポップ音楽で第一線を張っていることもそうですし、80年代の数多いたエレクトロニクスのバンドの生き残り、という意味でも希少なのでは。
ちょっと話はそれますが、このDVDとほぼ同時に手にしたのが
David Bowieの
Reality Tourのライヴでした。こちらは2002年の海外公演でやはりオールタイムな選曲なのですが、個人的にはあまり面白くない出来でした。ボウイは70年代だけでもアルバムごとの音の質が全く違うもので(特にスパイダース脱退以後)、その時々の音質と楽曲を結びつける印象が自分の中で非常に強い。それが、実に今風らしくかなりの巧者がいかにもな解釈で演奏していて、まったくボウイの演奏を見ているという気にならないんです。歌っているのは紛れもなくボウイで、何もまずく歌っているわけではないのですが。結局、その当時出していた曲くらいしかしっくりこない、という感じ。でも、こういうのって昔のバンドの宿命なのかもしれません。ストーンズみたいにドラムもギターも残っていればある程度バンドの音は維持されるのかもしれませんが…。
ようやく本筋へ戻るであります。その点、A-haはシンセサイザー主体のサウンドですし、不動のメンバーが健在。さらに、電子楽器の発達が過去の楽曲をブラッシュアップしている。だから、2000年代の曲と1980年代の曲を一緒に演奏しても、まるで遜色ないし違和感もない。何よりもバンドのカリスマ的な魅力をビンビン感じられるってのがデカいですね。いい年のとり方してるし、歌は相変わらずうまいし、ライヴではほとんど喋らないらしいポールも口を開いてますし(爆)
実はこのワールドツアーは日本でも一日だけ公演をやってたんですが、たしか水道橋あたりで…。その日は野暮用が入ったかでパスしてしまったんですよね。まさかその直後に解散のアナウンスがあるとは思わなかったので、今となってはかなり後悔。DVDの演奏も良かっただけに。
もうひとつ愚痴を申しますと、この映像はソフトの種類が幾つかありまして、ブルーレイはともかくとして、DVD単体を輸入盤で買うのは一番の損。値段は高いしPALですし。冒頭にリンク貼ってる3枚組はCD2枚とDVD1枚(NTSC)のセットで、なぜか単体DVDよりも安い。情強(笑)の自分が華麗に検索して手に入れたのは単体DVDでした。ふう…。
The Sun Always Shines on TV
にほんブログ村
バナーをクリックいただくと管理人にいいことが起こるそうです。
[2回]
PR