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4番、サード、いたち野郎

千葉ロックマリーンズ
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華麗なるシングル盤(41)The Kinks「Drivin'/Mindless child of motherfood」

最近久しぶりに海外通販を再開しまして、一時期やたら滅法に注文してましたがようやく冷静と情熱のあいだにまで落ち着いたところです。
そんなレコ買い動乱期にThe Kinks「Drivin’/Mindless child of motherfood」のドイツ盤シングルを取り寄せいたく感動したのでこちらをご紹介します。



キンクスは活動期間が長いおかげでシングルも非常に多いのですが、中にはレア盤と目されるタイトルもあります。デビュー期のシングル2枚はとりわけその象徴的なタイトルですが、バンドとしてはアルバム「ヴィレッジ・グリーン」から「アーサー」へ移ろうとする1969年頃のシングルもちょっと高くなってます。この頃のチャートを確認するとどの国でもまともに売れておらず、本国イギリスで健闘したのは33位が最高の「ヴィクトリア」くらい。70年に大ヒットする「ローラ」まで、キンクスのウィンターリーグは続くのでした。
そんなわけでキンクスのシングルはわりかし贔屓しつつ買っていたぼくも、69年のシングルは見かけない上にたまに見ても手を出しづらい値段なので鬼門になっていたんですが、さすが当事者国では安い。ドイツ盤ですけどどの国でもチャートインしなかった「Drivin’/Mindless child of motherfood」を安価で発見しました。状態は悪かったらしゃーない、と清水の舞台から何とやらで購入&到着してみると問題なくノン・ノイズ。ラッキーです。
A面の「Drivin’」は「アーサー」収録曲。ですが、シングルではモノラルミックスが施されていて…といいつつアルバム「アーサー」もモノラル盤で出ていたのですが、当時はほとんど出回らず激レア盤扱いされてます…というわけで、「アーサー」モノ盤をほんの少し体験できる、という趣きもあったりします。




手持ちの「アーサー」ステレオ盤
果たしてレイ・デイヴィスがステレオとモノラルのどちらを所望してプロデュースしたのかは知らないんですが、キンクスでいえば…というか大抵のバンドでもそうですが、この69年頃から急激に音がクリアになるなーという印象があります。キンクスにとって「アーサー」がそれでして、トラック数が増えたのか機材の問題なのか、各楽器の分離、音の繊細さといった面で格段に進歩している感があります。
じゃ一方のモノラルはどんな音かというと、アルバムで見せているステレオの良さを踏みにじる?かのような極太一本サウンドで、ステレオで見せていたドラムを丁寧に左右へ散らしたオーバーダビングもお構いなしとばかりに中心に据え、これがドライブしてるってやつか、曲名だけに…なほどライヴのような定位で聴かせます。「You really got me」のノイジーサウンド再び、というか彼らのシングルはずっとこんな音できていたんだ、ってことを改めて思い起こさせてくれました。栄光と滅亡。

ポップスの世界ではわりかしドライブをテーマにした曲って多い気がしますね。ハイウェイ・スターとか(爆走) ドライブ系の曲はアップテンポというか元気な曲調といいますか、そして歌詞を見ると行きずりの女性とデートやらハイクラスな生活やら都会的やら、リア充を謳い全身で表現するのが一般的なドライブ曲なんだと思います。
一方のこちらは出だしからして冴えないといいますか、段々音が下がってるし。エンジンがかかりません、て感じです。それもそのはず、歌詞を読みますと、英語が苦手なので間違ってたらすみませんが、前線で戦いを繰り広げる世界情勢を尻目に田舎にドライブに行くっつーもので、「ヴィレッジグリーン」一連の曲の流れを汲んだものだと思うのですが、一向にスピードの上がらないポンコツ車のイメージ。お茶を持ってピクニックに行こう…どこでもお茶を飲むのはキンクスの歌詞によくある光景です。
B面はバンドのギタリストでありレイ・デイヴィスの弟デイヴ・デイヴィスの作品。結構偏屈なつくりでぼくは好きなんですが、アルバム未収力なんでアナログで聴くのはいつぶりか。アメリカでは「ローラ」のB面なのでわりかし聴かれてるかもしれませんが…。








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華麗なるシングル盤(40) The Smiths「This Charming Man」

昨年最も聴いたのはスミスだった、と表明したところで、もう少し掘り下げてみましょう。

と言いつついきなり話は変わりまして、ずっと昔に読んだ本に、ロックのドラムまたはベースが、ヒット曲の重要な要素となることはほとんどない、みたいに書いてありました(その例外としてクイーン+デヴィッド・ボウイ「アンダー・プレッシャー」が紹介されていたと思います)。それを書いてた人は誰だったかな?たいした人ではなかったと思いますが…爆

じゃあギターとボーカルがよければヒット曲になるのかというと、そうとは限りません。世の中みんながサイモンとガーファンクルってわけじゃないですから。ヒット曲となるためにはもっと大きな枠組として、イントロが印象的であることが大事なんじゃないかと思います。

ご安心ください。これはぼくの戯言なんかではなくて、ちゃーんと偉人が実証してるんです。アトランティック・レコードの重鎮であるアーメット・アーティガンは、フィル・コリンズのシングル用のテープを聴いた際「イントロのドラムはもっと派手なのがいい」と勝手にいじり、大ヒットにつなげたそうです(ちなみに当のコリンズは嫌がっていたらしい)。

なぜ彼がイントロにこだわったかというと、ラジオで曲がかかる際、イントロの良し悪しでリスナーが続きを聴いてくれるかが決まるからだそうです。

有名曲のイントロは、たしかにその曲の肝でもあります。ユー・リアリー・ガット・ミーとか、ハートに火をつけてとか。出だしでピンとくる、ってのはコンサートでも盛り上がりますよね。イントロの一音が出た瞬間、お客が歓声を上げるあの感じ……。

スミスもシングルが多いせいか、手の込んだフレーズを効かせるイントロ曲が多いと思います。一番人気のある「This Charming Man」は最たるものでしょう。サビでウォーキングに変わるなど行きつ戻りつ自在なベース、サビ最後に細かい芸ながら重要なフレーズで迫るドラムともどもカッコイイ絡みが聴けます。あとは花束を振り回すモリッシーをご堪能ください。

冒頭で、ドラムはヒット曲の要素とはなりえないという話を出しましたが、スミスに関しては「Queen is Dead」という曲はドラム抜きに考えられません。イントロでタムを殴打しまくりでして、これを聴いたジョニー・マーが「チャーリー・ワッツだ!」と叫んだそうですが、何度聴いてもチャーリー・ワッツには思えない。イギリスの若者の感性はどうなってるんでしょう?これはアルバム冒頭だから、ひねりの効いた出だしにしよう、っていう魂胆なのかもしれませんが。

そんなわけで「ヒット曲はイントロが大事」かもしれんという話でしたが、翻って我が日本のヒット曲では、さほどイントロが浸透していない気がします。J-POPはもちろんですが、昔の歌謡曲や演歌も全然イントロが分からない。カラオケの時に皆さん苦労するでしょう?知ってる曲なのに、どこから入るか分からない、みたいな。

小室哲哉が何かの対談で「皆さんぼくの曲、サビのフレーズの後どんな歌詞か分からないでしょう?でもそれでいいんです」みたいなことを話してまして、日本ではサビのワンフレーズを覚えてもらえるようにすることが重要なんだってことが分かります。じゃあなんでそんな戦略になるのかというとよく分からんのですが、新曲を扱うメディア媒体はサビから流すってことなんでしょうか。ミュージックステーションのランキングとか、CDTVみたいなテレビ番組で。日本ではラジオから人気が出て口伝えに、っていうイメージはないですしね。イギリスはラジオは盛んでしたし、アメリカなんてDJに渡す賄賂が横行して大問題になってたくらいですから、こうした文化の違いも、曲の差異に影響しているのかもしれません。


Rhinoのオフィシャルビデオ。

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華麗なるシングル盤(39) The Thirteenth Floor Elevators「You're gonna miss me/Tried to hide」

2月はついに1度も更新せず(ヽ´ω`) まぁそんな月もあるだろう、と今年はポジティブでいきましょう。そんなぐうたらシンキングなだけでなく、レコードはちゃんと拾ってます。しかも本年入るにあたりコレとコレは欲しいな、と書き出していたもののいくつかが早速手に入るという幸運にも恵まれました。これは20年ぶりくらいに初詣に行った成果ですかね(詣でたのは元旦から20日後)。

そんな神様の計らいで手に入った幸運レコから1枚。The 13th floor elevators「You’re gonna miss me/Tried to hide(1966年)」です。




バンドの評価はその後のアメリカの人たち(ジャニス・ジョプリンやテレヴィジョンなど…)が影響を口にする通りですが、当時はイギリスをはじめとする欧州ではほとんど知られてなかったのではないかと思います。イギリス盤で彼らのアルバムが出るのはこの後10年以上待たねばならいないのですから…。日本ではレコードで出たことなんてないんじゃないでしょうか?あったらすみません(;・∀・)

アメリカのマイナーレーベルの変遷てまったくわからないですけど、これより前に自主で出した同シングルがあるそうで?そっちは法外な価格らしい。こちらはその次にあたるもので、さらにほんの少し経つとレーベルデザインが変わるみたいです。

13thのシンボルともなったシングルA面「You’re gonna miss me」は、前にも少し書いたレコード・マニアの映画「ハイ・フィデリティ」の冒頭でいきなりかかるんですよ。多分、アメリカのレコード好きからも一目置かれる曲なのでしょう。時代を見ても当時の流行とはかけ離れてますしね…と思いきやちゃんとビルボード55位にランクインしてたりして(^O^)

2分半にも満たない演奏時間の中、頭から尻尾まで楽しませてくれます。何より大きなポイントは、のっけからテンションがK点を超えてるところですね。ロッキー・エリクソンの絶叫からスタート。さらに勢い一本調子ではなく、すごくいい展開を見せるんです。短い時間の中でいくつかの盛り上がりポイントがあって、それぞれその入り方が至極かっこいい。まずは1周したあたりで静寂へ割り込むように
・007のイントロのようなギター
が入り、これまで以上に乾いた空気が到来。彼らの出自であるテキサスの風景を心に浮かべておくと、ドライ度がさらに上がります。
ここが第二の展開すると、続く第三の展開(大サビ)へ移り変わる際に
・さっきから後ろでトゥクトゥクいってた音が絶妙な感じで再び入る
のがこれまたゾクゾクポイント。この謎の音は「エレクトリック・ジャグ」というツボだか筒だかを使った楽器だそうで、ジャグバンド(1920~30年頃)の録音でたまに聞ける気がします。13thにはこの楽器の専属メンバー(トミー・ホール)がいたという驚くべき事実。
この後は再び最初のコード進行に戻るのですが、今度は
・けたたましいハーモニカのソロ
がロッキーの雄叫びとともにキンキンと鳴り響き、そのテンションが途絶えることのないままフェイドアウト。いやホントすごい曲です。

B面の「Tried to hide」は、A面とともにデビュー・アルバム「The Psychedelic sounds of The 13th floor elevators」に収められた曲ですが、シングルのバージョンはテイクが全く違います。結構なスピードで演奏していて、これまた2分半に満たない長さです。

レコードが入っていたのは専用のスリーブでもなんでもないですが、以前の売り場でメモされていたらしい書き込みが……。



(Fist(ママ) IA Commercial Pressing)
Plays with some surface noise, but still sounds great.

メジャー流通では最初のプレス!表面のキズによるノイズはあるけど、サウンドはいいよ、みたいな意味ですかね?たしかに曲かかる前はサーッていってるんですが、スタートするとまったく気にならなくなるんですよ。音が太いってのは素晴らしい。









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華麗なるシングル盤(38) Roxy Music「Pyjamarama/The Pride and the pain」



Roxy Music「Pyjamarama/The Pride and the pain」(1973 UK) WIP6159


1年半ぶりにこのカテゴリで更新。。。

ロキシー・ミュージックで最もほしいシングルといったら頭の2枚「Virginia Plain」「Pyjamarama」ですが、先月ようやく2枚目の「Pyjamarama」を手に入れました…めちゃくちゃ汚い盤で。あまりの状態の悪さゆえ、100円で投げ売りされていましたが、盤を見た感じ「音飛びはないんじゃないかな~」と見立てて拾ってきたというわけです。

持ち帰ってまずはそのままプレイ。針飛びはありませんがチリノイズが相当なものだったので音がイマイチ前に出てこない。。。そこで掃除となるわけですが、バランスウォッシャーてやつで磨いても磨いても茶色い汚れが布につく。それでも何とか汚れがつかないまで拭いて再びプレイ。すると、なんということでしょう(ビフォーアフター風)。ノイズ除去とまではいかないものの、音の輪郭がハッキリして前面に出てきました。

このUKシングル盤が非常によい音で、初期のロキシーはどうも音がこもってるイメージなんですが、こちらは音圧すごいあります。冒頭のフィル・マンザネラによるコード音の乾いた空気感たるや。
構成は単純でコード進行のパターンがおそらく2つ(歌と間奏)しかないのですが、間奏にあたる箇所ではバキバキのベースとドラムをユニゾンさせ、アンディ・マッケイのサックスが気の触れたような痙攣サウンドで上空を行き交う、という感じです。以前聞いたCDではサックスの無理して出している高音部が削がれてしまい、イマイチ勢いを感じられないのが残念。
やってることだけ見れば若造騙しのような勢い先行の曲なんですが、これが今の年齢になって聞いてもカッコいいなーと思わせるものがあります。こういうのも彼らの中では織り込み済みなのかな。ぼく自身はいわゆるパンク的な曲で自己変革を起こすようなことはありませんでしたが、ここでのパンク風情サウンドにはすっかりハマりました。
B面のマッケイによる曲はインスト。こちらは静寂部分多いのでノイズがあると厳しいですが、いい曲です。





↑これちょっとほしい(^q^)


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華麗なるシングル盤(37) David Bowie「John, I'm only dancing/Hang on to yourself」


David Bowie「John, I'm only dancing/Hang on to yourself」(1972 UK)RCA 2263


このA面曲はアルバム見収録ということで、編集盤をのぞけばこうしてシングル盤でしか聞くことのできない曲。翌年にはアラディン・セインのセッションで再録音されたものがB面として出ていますが(Sax Version)、こちらはオリジナルのもの。B面はZiggy Stardustに収録されている曲です。

Sax Versionに比べると音の切れがやや弱い気もしますが、音の重厚さはさすが。それに、アラディン・セインというよりはジギーの儚げな雰囲気にピッタシですね。セルフ・プロデュースで、ハンドクラップや太鼓の重ね方とか、独特のセンスしてます。



John, I'm only dancing(1972)



John, I'm only dancing(1973)

↓1972年バージョンが6月発売のコレに収録される…ハズ。どうでしょう。



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1984年生まれ。現在の住まいは千葉県浦安市。

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