書籍「1000 レコードジャケット」
マイケル・オクス
2002年
タッシェン・ジャパン
766ページ
2500円
読みやすさ
(構成) ★★☆☆☆
読みごたえ ★★☆☆☆
初心者にも安心 ★★★☆☆
マニアック ★★★☆☆
オリジナリティ ★★★★☆
オススメ度 ★★★☆☆
洋書カテゴリーにて「ジャケット」で検索するとよく引っかかる本がこちらでして、それがちゃんと日本でも出版されていた…といっても著者によるイントロデュースや項目ごとの数ページが日本語訳されているくらいで、おそらく原書とほとんど変わらない内容だと思います。
ジャケのみ!みたいな本ておそらく初めて読みました。ちゃんと本の構成に倣い、ただ眺めただけです。著者の方は60年代頃から音楽カメラマン、ライターとしていろいろなレーベルを渡り歩いた方だそうで、何でもそうした仕事をするたびにレコードを貰える環境にあったそうです。そこで宝の山となったコレクションを使ってこんな本を出してしまったんですね。
基本的には年代ごとにジャケットを掲載していますが、カメラマンだけあって構図や絵のタッチにも共通点を見出して並列しているのはユニークだなと思います。
Supertramp「Breakfast in America」
と
Al Kooper「I stand alone」
が並んでいるのとか、妙に感心してしまう。言われないと同じ類型のものとは思えませんからね…。
Boz Scaggs「Silk Digrees」と
Richie Havens「The End of the Beginning」も個別に見るとまるで違うのに、左右対称ぽい。
見ていて面白いのは、オリジナルのジャケではなかなかCDにされない50年代の数々。60年代以降は有名なアルバムばかりなんで眺め飛ばしまくり。気になったのは、UKのビート・グループ~サイケのあたりがアメリカ盤ばっかりだな~と思っていたら、著者はアメリカの中ぐるぐる回ってレコードをもらっていたのだからそりゃそうだ、と合点。しかしThe Who「My Generation」がVirgin盤のみなのは萎える(^q^)
それと、キーフによるジャケとかがスパッと抜けてるんですよ。イントロデュースに一部掲載が許されなかったのがある、てことなんでおそらくそうした憂き目にあったんでしょうが…ジャケ本の一番の課題になりそうですね。
そうしたこと以上に、何か物足りなく感じるのはなぜだろう…と考えてみたところ、やはりジャケットにデータも付いてないとどうもダメみたいです。デザインした人くらいは載ってるんですが、たまに年代表記の違い(サンプルになっているレコのプレス時期なのかアルバムそのものの発表年なのかイマイチ分からない)があるのも気になる。あとやはりレーベル面も見たいし。レコードの本でありながら、レコード的な読み方ができない片手落ち感が拭えぬまま眺め終わりました…と、今回はなかなかに自分勝手な感想ですがご容赦を。
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