そもそもこの映像は何かっつーと、クイーンのラストツアーとなった1986年マジックツアーで回った国のひとつ、ハンガリーはブダペストでのライヴ映像の模様が収録されたものです。
当時のハンガリーといえば共産圏の国ですが、よく知りませんけど混合経済取り入れるくらいな立場だったもんで大きなスタジアムでのライヴが実現したとか。我ながらひどい説明。
当然バンドとしても初上陸の地となるんですが、クイーンというバンドは非常にフロンティア精神が強い。収益がほとんど出ないにもかかわらずハンガリーを選んだのは、ドキュメンタリーでのインタビューを総合すれば、”スリルが生まれる”ってことなんでしょうか。「Radio Ga Ga」でどういう反応をするのか、「Love of my life」を一緒に歌ってくれるのか、などなど。長いツアーの中に組み込むことで、大きなやりがいを見出しているのかも。
僕はマジックツアーの頃のクイーンのライヴが好きで、ライブバンドとしては最高の時期。本人たちも大観衆の前で演奏する意義を肯定的に見ていて、斜に構えない躍動的なパフォーマンスは何度見ても気持ちい良いですね。このライブでは「I want to break free」のギター・ソロの出だしを少しトチったらしく、フレディが笑ってます。