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4番、サード、いたち野郎

千葉ロックマリーンズ
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華麗なるシングル盤29 The Squeeze「Take Me I'm Yours」

The Suqeeze「Take Me I'm Yours/Night Nurse」(1978)





リズムボックスとクセのある重いシンセをバンドの音に乗せて、しかもポップ・サウンドを演ってしまうという変態的なシングルでデビューを飾ったスクイーズ。引きずるようなリズムと綺羅びやかさゼロのギターソロ、しかし自然と口ずさみたくなるメロディを巧みな低いコーラスで2つ重ねて淡々と歌う超絶ソングです。シングル黄金期、60年代を彷彿とさせるような、同フレーズの繰り返しと展開の妙もいいですね。
このジャケと同じデザインで出されたデビューアルバムはジョン・ケイルがプロデュース。彼は恐らく、バンドのプログレッシヴな面ばかり強調したかったせいか、ケイルのプロデュース曲群は、同LPにも収録されたこのシングル曲に比べると、ちょっと冴えない感じ(メンバーも後年に、ケイルにポップな面を切り捨てられたと話しているそうです。そしてこのデビュー・シングルは両面ともにバンドのセルフ・プロデュース)。



ちなみにLPではバンド名のところが、アメリカやカナダ、そしてオーストラリアで出たものには「U.K. Squeeze」という記名がされています。これはそれらの国々でそれ以前から同名か似た名前のポピュラー・グループがいたためだそうです。日本でもスクイーズて名前のグループがちょっと売れていたような。








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やはりレイ・デイヴィスは良い、と思った事案発生

またしてもご無沙汰でした。いやはやお疲れモードなので、休みを利用して久々更新…。レコやらは色々聴いてはいたのですが、折角なのでちょっと違う感じで。

最近、久々にThe Kinks「Soap Opera」というアルバムを聴いたのですが、改めてその素晴らしさにジーンときたところでして、それはなんでかというと、今でこそ、当たり前のように名盤カタログには「コンセプトアルバム」なんて言葉が躍っているわけですが、それを達成することの難しさをこの時局に改めて感じているためでした。

というのは、ツイッターをちょいちょい見ていると、日本のある有名なバンドのメンバーのつぶやきが紹介されていて、その内容は「最近、周りから原発をなぜ歌詞に入れない?と言われることが多い。原発について歌わなきゃロックじゃないのか」みたいな感じでした。

ずっと前にも前のブログで書いたことかもしれませんが、ロックは社会的領域の中で、いくつかの立ち位置に属する人たち同士の闘争である、という見方があるそうで、しかし個人的には、広い意味では捉えることができても、この理論だけでは埋もれてる素晴らしいモノが見つけづらい、とも思っています。 しかし、上記のような状態はまさにある領域とある領域の闘争であると言えます。

上記のバンドの人がそんなことを言われはじめたきっかけは、ネットでもちょっと話題になっていた、あるミュージシャンが動画サイトで流した原発に関する歌がまたたく間に広まったことに始まるようです。なんでさっきからミュージシャンの名前を隠すかというと、検索されるのがアレなので(爆) その歌の評判というのは、非難するものも多数ありましたが、賞賛するものの中には「これがロックだ!」とか「勇気がある」という類のものが多かったわけで、まさにこうした感想はロックをある領域の中のものとして捉えているのだと思います。俗な言葉で言い換えれば「反体制」「運動的」なエリア。

そしてこうしたエリアの人々の中には、震災直後に作られた「応援する歌」といったものを「偽善的」「心に響かない」と切り捨て、それがエスカレートすると、先に述べたバンドの人が言われた「なぜ原発について歌わない」と言い、別の領域を非難する「闘争」が生まれる…。これは、僕が体感した結果、こんな感じでした、という具合なので、当てはまるかどうかはまた人次第かもしれませんが、僕の感想としてはこんな感じです。

音楽の枠をとっぱらったはずのロックが、精神論的な意味合いの中で一定の枠組みができてしまうというのは皮肉なもので、「これぞロックだ」と言えば言うほどどんどん矮小化されるような気がしてしまいます。
非難している意見の中には「原発ダメだと歌ってるけど代替案がない」というのも多かったのですが、3分ソングで資源の起承転結を歌うなんてのはちょっと頭でっかちなわけで、まぁ影響力を考えたらきやすく歌うな、ということかもしれませんが…。

最初に戻って「Soap Opera」。会社勤めの退屈な生活を続ける現代人を皮肉ったコンセプトアルバムですが、それをどう打開したいいかという具体策は示されません。ただ、最後に「僕らの音楽は止まらない」という歌で終わります(アルバムの内容についてはキンクス・サイト KINKS-SIZE KINKDOM をご参照ください)。この曖昧なメッセージは不親切なわけでなく、人々の内面についてよく考えた作者、レイ・デイヴィスによるメッセージで、これをヒントと捉える人もいるかもしれないし、自分への励まし、失っていた思いを起こさせる、などといったものかもしれません。多くの人へ発信するものだからこそ、色々な意味に取れる言葉でいい。そこには「応援する歌」でもあり「反体制」な意味合いも取れます。それに比べると、今回騒がれた歌の周辺に起こった事態は、視野の狭い世界で巻き起こっている言い合いな感じに見えてしまい、改めて「Soap Opera」の良さを感じたというわけです。

今回、歌った人が今までのキャリアでどれだけ原発に関するメッセージを放っていたかは知りませんが、一貫した思考を表現し続けるというのは本当に難しいことで、それを40年以上、現在まで表現の形をバンドに限らず変えながら、しかしブレることなく作品にし続けているレイ・ディヴィスという人はやはり素晴らしい。「皮肉屋」という一言では片付けられない奥深さとがむしゃらな姿勢、長きに渡り興味が尽きることはありません。

しかし、明確な感じで「反体制」演ってないと「ロックじゃない」と言われるうちは、「会社なんてつまらん、私はスターです」なんてナヨナヨ歌っているのはやはりロックに非ず、とお叱りを受けるのでしょうか。







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Status Quo、お手頃にいい時期のいい音を聴ける盤「Tations」

どうもこんばんは。ブログ界隈に久々の降臨。昨日、ようやく仮の下水道管で下水復旧しました。とはいっても仮のものなので、油はシートで拭いたりとか、トイレットペーパーは流さないようにしたりとかを続けています。
前の更新から間があいてしまったのですが…なんて間に、右下のカウンターによると、訪問者数1万超えとのこと。たいして更新していないのにいつも見に来てくださる方々、ありがとうございます。このカウンターというのは、集計の仕方とか違うのかもしれませんが、前のブログでは一日に300~500くらいカウント数があったりして、それがこちらでは一日に30~60くらいのようです。まぁ、前のところではアレなTBやコメントが多かったりしたので、そういうこともあって数字を稼いでいたんじゃないかと思います。でも検索で上に来てくれるのは大抵前のブログだったりして、うむうむ、Um Um、なんてウェイン・フォンタナのようにつぶやきつつ悩むのですが、悩む余力すらないのでブログカウンター問題はこの辺で終了。
で、本編の方も、一所懸命に書く余力もなく小噺的なものですみません。いかにもなカラフル・サイケデリックなサウンドで演っていた初期の頃のStatus Quoを一枚に収めたLP「Tations」です。







当時の廉価レーベル、Marble Archから1969年?に出たもので、A面にファーストアルバムから、B面にセカンドアルバムから選曲したという当時のダイジェスト盤になってます。ジャケの番号はステレオですが、中身はモノラル。どうやらステレオ番号の上にモノラルの番号を貼りつけたものが多かったみたいです。ステレオ盤の方がレアみたいですが、初期作品は非常に高いので、モノラルで初期楽曲を聴くならこのアルバムは恰好のLPですね。手持ちはそこそこの傷と変なゆがみがあったせいか激安でしたが、モノ針で問題なく聴けたので満足。再発ステレオ盤で退屈に聴こえていたときとはだいぶ印象違います。その後の全盛期同様…かどうかはともかく、音重いですね。 CDになってるかどうか分かりませんが、まさかなってるはずは…。



Pictures of Matchstick Men






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醒めた歪み Iron Butterfly「Ball」











Iron Butterfly「Ball」(1969)


先日、ようやくガスがきました~。しかし下水道の使用が制限されているので不便な生活は変わらず…。しかし、市役所から情報をうけとれるようメルマガを購読していたのですが、本当事細かに、そして迅速に情報が入ってくるので助かってます。
ガスがこない間に活躍したのはコンロなどで使うガスボンベでして、市内スーパーなどではなかなか手に入らなかったのですが、東京で見るとあっさりと発見。ライフラインの何かが復旧できなかったときのためにも、電気で沸かせるティファール的なものや、ガスコンロの準備はこれからのためにも用意されることをおすすめしますです。


で、4月は3月と反動し、忙しくなりそうなので今のうちにちょいとでも。
最近連日聴いてるのはアイアン・バタフライ「ボール」です。傾向的に最近のエントリの延長でもありますが、存在も知らなかったアルバムで、3月末ころに長くレコ買えなかった分、ちょいと多めに買ったうちの一枚で、一番安かったこれを一番聴いているという。高けりゃいいとは限らない。船場吉兆。聴いて頭が…真っ白に…とはいきませんが。

アイアン・バタフライで最も有名なのは、日本でも当時シングルでヒットしたアルバム「ガダ・ダ・ヴィダ」だと思うのですが、この「ボール」は、サウンドトラックを挟んでその次のアルバム。全体を通して3枚目。当時アメリカでヒットしたようで、最高位は3位。「ガダ・ダ・ヴィダ」は最高位4位なので、人気は落ちることなく、上昇していたことをうかがわせます。

昨今のエントリに続きアメリカのバンドで、西海岸はカリフォルニア生まれ。この「ボール」は前作に比べかなりコンパクトにまとめたアルバムで、それでも展開の妙にこだわった曲が多く、どれも面白い曲ばかりです。ギターは目立ったエフェクターの使用が多く、特にファズを多用してますが、他のギターソロのバックで突然鳴らすなど、かなり奇怪な使い方。メロディはほとんどベース任せですが、こちらもかなり動きます。ドアーズのキーボードのような音が終始流れていますが、ブルース度はかなり低く、おもちゃのようなシンプルさで響かせるところがまた良いところ。かなり素っ頓狂とした展開ばかりな上、アンサンブルにこだわらない楽器の演奏で、ツヤっぽいボーカルが上手に出てくるところも面白いですね。冗談ぽさも音のセンスの良さでカッコよくしてるし、実はすごい色々作りこんでるんじゃないかな、と思います。B-1「It Must Be Love」とかシャレた感じもしてて、イマドキの器用なミュージシャンがマネしてそうですが、このスイッチの切り替えたときの痺れってのはやはり彼ら限定ということで…。A-3「Lonely Boy」やB-4「Belda Beast」のダーティな哀愁はイギリスには見られない感じもしますね。どっちかといえば日本的かも。



It Must Be Love



Belda Beast



Lonely Boy





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ルーズゆえ光るフレーズ Moby Grape「Grape Jam」




元々、ブルース・セッションを中心としていたバンド、モビー・グレイプの二枚組セカンド・アルバム「Wow/Grape Jam」(1968)に収録されていたものですが、翌年にはそこから切り離し単体で発売されている、バンドのセッションを収めたアルバムです。
わずか5曲収録、ということで長尺なセッションを中心に組まれてますが、マイク・オールドフィールドアル・クーパーがそれぞれ別の曲でピアノで参加。同レーベル(コロンビア)という関連性もあったのかもしれません。

トム・ヴァーレインも好きなバンドの一つに挙げているモビー・グレイプ。一見、両者の間にサウンドの共通項は見られないように思いますが、恐らくあるとすれば、モビー・グレイプの気の抜けたような演奏の中で飛び出す自然かつルーズなフレーズの数々で、テレヴィジョンではそれを意識的に目に見える形で示し、ソロとなってからはその方向性も含め独自の路線を確立している感があります。
そんなわけで泥系サウンドのはずのモビー・グレイプが意外なところに影響を及ぼしているようで、そういえばモノクローム・セットのビドも好きなバンドにクイックシルバー・メッセンジャー・サービスを挙げるなど、サンフランシスコの音楽が表層的な面以外でもって面白い捉え方をされているみたい…

モビー・グレイプのこのアルバムはセッション作ということで、特にルーズな演奏が続くんですが、浮遊感やサイケという言葉もどこか違う、堕落したようなルーズさで、神経を尖らせない独特な雰囲気の前に、ゲスト参加した名手のクーパーやブルームフィールドも、手数で目立つのが精一杯、という印象。待望のスターとして大型契約しながら、このダルさでいこうという、植木等も驚きの無責任バンドぶりですが、こうした自然的な空気で胸を張るバンドが存在していなければ、その後の感性鋭いミュージシャンたちが生まれるのも危ぶまれたのかもしれない、と考えるとモビー・グレイプは実に貴重なバンドですし、彼らの摩訶不思議なフレーズの数々は時代を超えて生き残るのでは。





レーベルは目が一周してる70年代の再発盤。




Black Currant Jam


~以下、余談など~





月が激接近した瞬間を撮りました。一眼ですらない大したカメラじゃないのでこんな写真で申し訳ないですが…。周りの雲を煌々と照らす明るさに驚きました。



夜の計画停電に備え、ブクオフにて買ってきた手塚治虫の漫画「メトロポリス」を停電中に読んでいたところの最後の一コマ。太陽の黒点が増殖し、そこから発せられる放射線の影響で生まれた人造人間が自分の出自を呪い、メトロポリスを破壊する、というストーリー。原発問題で揺れ動き、その影響で停電中のさ中読みドキリとする話でした。最後は

「おそらく いつかは 人間も発達しすぎた科学のために かえって 自分を滅ぼしてしまうのでは ないだろうか?」


という締めくくり。戦後からわずか4年後の昭和24年に発表されたこの作品。まだ現場では懸命の作業が続いていますが、この現状が一度収束したとしても、疑いや検証、それに反芻といった行為を、原子力問題に限らず、何事にも、自分の余裕のある範囲でいいので、色々な面から考え、思いを巡らすことが重要だと改めて感じました。




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1984年生まれ。現在の住まいは千葉県浦安市。

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