イエスやキング・クリムゾン、フィルコリンズが歌い始めてからのジェネシスのライヴサポート、それにUKやパブロフスドッグ…もちろんソロ・アルバムも70年代から出すなど積極的な活動が見られるドラマーで、それだけミュージシャンからの信頼も厚いということなのでしょう。
信頼が厚いということは、やはりリズム感覚が正確であるということも含まれると思うんですが、彼の場合はポリリズムのスタイルを多用していると言われるみたいですね。つまり拍をずらして意表を突くスタイルのことで、クラシックの曲なんかにはよく見られるスタイルです。ブラッフォードが参加した曲で言えば、たとえばYesの「Close to the Edge」が最も顕著かも。スネアを叩く位置が全然一定しないですよね。こうしたプレイはリズム感覚が正確であることが必要とされるようなんですが、どのバンドでもこんな叩き方してるところを見ると、周囲から許されるレベルであるということなのでしょう(爆)
本人の弁では、イエスの「危機」あたりから好きなように叩けなくなった、という理由でイエスを辞め、キング・クリムゾンに参加するものの、今度はロバート・フリップに「もうちょっとバンドのことも考えて叩いてくれ~」と泣きの解散を喰らうということで… とにかく自分のスタイルをまず貫く人だと言えそうですね。ちょっとでも自分の立ち位置を退屈に感じるとすぐに抜けたがる。パブロフスドックでの彼の音を聴いてると結構地味ですよね。で、やっぱりすぐ抜けるし…。