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4番、サード、いたち野郎

千葉ロックマリーンズ
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100円コーナーの至宝 Tears for Fears「Seeds of Love」




相当久しぶりに新品レコード買いました。何年ぶりだろう。しかも2枚。写真のモノなんですけど、今回は左側のややニッチなJosef K幻の1st(と付録に前身グループのCD)ではなく、右側の有名なTears for Fearsのこのアルバムで。
 
ブクオフ100円コーナーを代表する珠玉の一枚、だと思ってます。一応褒め言葉だよ…。あのモービルから最近出たレコードってことで、そういえば新品でモービル盤買うって初めてです。モービル盤といえば高音質と評判で、中古で出てるとやたら高騰してるイメージですが、ちゃんと正規で買えば普通の値段で買えます…でもCDなら100円で、ね。
 
このアルバムは89年発売ってことでリアルタイムではないですが、十数年くらい前にそれこそタダみたいな値段で買ってからお気に入りで、もうボーナストラックの入ったCDになっててすごい長いアルバムだなーと感じました。70分くらい入ってたのでは? それがようやくレコードの形で聞けて、曲順の意図を汲み取ることができたってわけです。
 
手持ちのCDは正直音がそんなよくないと思ってたんですが、このモービル盤ではその不満が一気に解消されたってくらい良く感じました。音はフラットな印象を持ってるんですけど、今回のレコードは手持ちCDに比べ程ちゃんと入る低音、明るさの増したサラウンドってな具合で、日々聞いてます。好きな作品を良い音で聞き直すってのは楽しい。

 



Tears for Fearsは英国NW勢の中では孤高の存在というか、ソングライティングのセンスがずば抜けて高かったと思います。プロフェッショナルでも素人でも、誰もが一発当てるチャンスのあった混乱の80年代。音楽のるつぼとなっていた時代のただ中にいながら、確かな存在感を示していたんじゃないでしょうか。しかし、その研ぎ澄まされた曲群は自意識の高さゆえ生み出されたものと言えるかもしれません。プレッシャーとメンバー間の不和から、作曲やスタジオワークに非常に長い時間を費やす日々。諸刃の剣とも言える過敏な感受性を持っていたのだと思います。
 
グループの中心人物だったローランド・オーザバルカート・スミスは、2人とも離婚家庭での成長を経て青年時代に出会ったというのもあり、彼らの育まれた環境が内省的な歌詞に反映されているという話もあります。今の時代、日本でも離婚はそう珍しくないことですが、子どもの年齢や環境によっては大きな影響を及ぼすのは想像に難くありません。我が家も小さい時にそうした話が何度かあって、問題が表面化したときってのは自分の気持ちに暗い影を落としたのを覚えています。
 
そんなわけでどんなわけで、彼らの内面の叫びや悲しみを最も反映させた1st、その路線を踏襲しつつ、時代の音を意識した2ndは世界中で大ヒット。背負ったプレッシャーに惑い、約4年の沈黙を経て製作されたのがこの「The Seeds of Love」です。
 
これまでの路線とは決別し、ジャズやブルースへ大胆に接近。大勢のゲスト・ミュージシャンを迎え、エレポップから豪華絢爛な生々しいサウンドへと昇華。ミュージシャンとしての才能を遺憾なく発揮できたアルバムだと思います。
 
特に有名な曲はやはり「Sowing the Seeds of Love」で、The Beatles風の楽曲を壮大に演じた名作。ここでの音は、94年にThe Beatlesの新曲として出た「Free as a Bird」にも少なからぬ影響を与えていると思います。
そして、ブリットポップを予感させる要素もありますよね。ただ、その後あまたのバンドが発表したThe Beatlesらしさの出てる曲たちよりもずっと洗練されてるし、彼らが内なる叫びを吐き出してきた結果、新たな境地で自分たちの人生を引き受けたような重みがこの曲にはあって、新しい波の萠芽であると同時に、最高の作品でもあるんじゃないかと思います。愛の種を蒔く…。
 
ちなみにモービル盤は2作目「Songs from the Big Chair」も出てるってことで、このLPが良い感じだったので2作目もいこうかなーと思います。



Sowing the seeds of love

プロモがまた良いんですが、消されたみたいです(^_^;)
出だしが「母ちゃん、許して」に聞こえる、気がする。




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エキセントリックな大名盤 David Bowie「Scary Monsters」





ちょいと更新してませんでしたが、また少し長くできなさそうな気もしているので、ちょっと空いた今こそなんとか更新を。

ミュージシャンで長く活動してる上、結構なペースでアルバムを出し続ける人というのはアルバムを順を追って聴くだけでもその人の流れが汲めるような気になれて面白いんですが、特にボウイは音楽性の変化が顕著だし、個人の心情も深く反映されていて、単なるカタログ的な楽しさを超えた歴史を刻み続けている人なんじゃないかと思います。

前のブログでもボウイは結構書いた気がしますが、このアルバムはまだのはず…いやはや個人的には1,2を争うほど好きな作品…といっても、不思議とこのアルバムのUK盤というのが欲しいのになかなか見つからなくて、あれば大した値段でもなさそうなもんなんですが、かなり長い間手にしてませんでした。ヒーローズもウチの近所ではあまり見かけないです。よく見るのはこのアルバムの一つ前のロジャー。それまではずっと国内盤で聴いてきたわけですが、ようやくオリジナル盤を手にしました。 中音にごっそり集め、篭った空間での音ながら音は細部までよく響く生っぽさがあって、いわゆるこれ以前のベルリン三部作に近い印象を持ちました。ただ、楽曲の指向性がそれまでとまったく異なり、メタリックなギターが展開されるので、受ける印象はそれまでとまるで違うという場合もあるかもしれません。実際、プロデューサーもバンドメンバーもまったくといっていいほど一緒なのに、ベルリン4部作とは言われないですね。83年の「レッツダンス」に挟まれ、宙ぶらりんな位置づけなのかもです。このボウイもそうだったんですが、海外レコードをウィキで見ると、一枚一枚のカテゴリーが違うことが多いので、面白いなぁと思ってます。このアルバムはpost punk, new waveとか書かれてますが、一つ前のロジャーはart rock, world musicと表記されているという…他のミュージシャンで調べているときも大抵こんなことがあります。自由に誰でも編集できる場ではありますが、英語圏の人々は細かなカテゴライズに意欲があるってことなんでしょうか。ヒーローズなんてkrautrockて書かれてるぞ。思い切ってます。

こんな長く書いてると読んでくれる人なんてそうそうおらんのでキリトリ線配置。そんなわけでオリジナル盤で聴くと、身体が震えるような素晴らしさを体感したというお話です。大袈裟だなライアー。と言われるかもしれませんが、このアルバムに関しては国内盤あまり良くないと思います。オリジナル盤を基準にすると、ボウイの意図した音とは程遠いのでは。とかはともかく、日本語の語りがイキナリ入るという「It's no game」で幕開けする本作、仰々しい語りに、日本人の我々からするとげんなりした人がいるかもしれませんが、異国の人になったつもりで「語感」をとらえるように聴くと、演劇性な語りに感じられて、こういうのも演劇に理解の深いボウイが細かく注文を付けた結果なのかも、という想像も。語りの内容は、ボウイが英語で歌っているのを直訳して喋っているんですが、特に詩的でもセンチメンタルでもない、あれま、という内容(爆) しかしこれもまたボウイらしさ。

この曲もそうですが、この頃恐らくKing Crimsonの復活を企んでいたロバート・フリップがギターで多く参加していて、音を外して弾いてる曲は大抵フリップ参加曲です、というかほとんどの曲で弾いてるんですが。以前にもボウイの作品には参加しているんですが、やはり彼のギターはかなり強烈で、特に弾きまくりの表題曲「Scary Monsters」での妙なタイム感は最高!他にも、The Whoピート・タウンゼント「Becouse you're young」一曲にギターで参加していますが、手につかないような音の質感がフリップとまったく違ってこれまた面白い。近年、てほど最近でもないですが、アルバム「ヒーザン」の「slow burn」でもタウンゼントがギターで参加してました。

前作の「ロジャー」で、ドイツ風なひょうきんさとそこからの脱却とが半端に同居していたところの、脱却しかけていたところがさらに進んだ形で全面に出てるなぁ、というのがこのアルバムの印象で、ジャケの裏にはいわゆるベルリン三部作のジャケが載っていて、色んな意味合いがあるんでしょうが、過去の3作品を強烈に意識しているのは確かなんだと思います。違いといえばブライアン・イーノが本作にいないというところだと思いますが、これは案外当時のボウイにとっては大きなことだったのかも…。以前のドイツ風、というよりイーノ的なユーモアが色濃かったエキセントリックさとは違う、ボウイ個人によるエキセントリックさがモロに出てる感じで、そこもまた良いところ。イーノが演じる「冷たさ」というのは脚色が強い印象ですが、ボウイの無機質感は自然な感じで…そんなわけで、どの本流を汲まなず、互いに接点を持たないような魅力が多いと感じるため、漠然とした感想になってしまいましたが、以上でございま~す(サザエでございま~すという感じで)











Scary Monsters




Ashes to Ashes




It's no Game





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1984年生まれ。現在の住まいは千葉県浦安市。

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