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4番、サード、いたち野郎

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映画での音楽(20) グループサウンズ映画いろいろ

大御所映画会社が合同で展開している「昭和キネマ横丁」てのがありまして、このシリーズの中にグループサウンズ主演映画がいくつあるんです。ってことで近所のレンタルショップで何回かに分けて借り、計9本すべてみました。そのラインナップは以下の通り。

☆ザ・タイガーズ
・世界はボクらを待っている
・華やかなる招待
・ハーイ!ロンドン

☆ザ・スパイダース
・ザ・スパイダースのゴーゴー向う見ず作戦
・ザ・スパイダースの大進撃
・ザ・スパイダースの大騒動
・ザ・スパイダースのバリ島珍道中
・にっぽん親不孝時代

☆ザ・テンプターズ
涙のあとに微笑みを


1960年代後半の作品群となっており、この中で初期作品にあたる「世界はボクらを待っている」や「ザ・スパイダースの大進撃」あたりは「HELP!」の借用。とはいえ時期ごとに区切るよりも出演グループに分ける方が賢明のようです。というのは、各作品は出演グループのキャラクターを前提に作っているからです。ザ・タイガーズはビューティーで無欠な存在ゆえ、アイドルの王道を往くものとして。ザ・スパイダースは喜劇俳優の血を受け継ぐ堺正章を中心にコメディ色の強いものとして。ザ・テンプターズは繊細な若者として……。

ザ・タイガーズはどれも優等生すぎて映画としての面白さはあまり感じないですね。「ハーイ!ロンドン」は岸部シロー加入後のもので、ご本人の異質な振舞い方がちょっとホラー。また、悪役で藤田まことが登場。英語曲の吹き込みが多く、GSの終焉間近ムードが出てます。

ザ・スパイダースはほとんどが見応えある作品だと思います。堺正章のテンションの高さはすごいですよ。かまやつひろしの名曲がたくさん登場しますし、かわいい顔した大野克夫もたまらん。単純明快な思いつきを元にした「ゴーゴー向う見ず作戦」、ウランを狙うギャングから逃げるべく女芸者バンドにすり替わる「バリ島珍道中」がオススメ。「ハーイ!ロンドン」とは比べものにならないほどの海外ガチロケ決行です。ただ「にっぽん親不孝時代」だけは本人たちが「ザ・スパイダース」を演じない唯一の作品で、ザ・タイガースの映画と同じ方が監督の模様。凡庸な青春映画となっています。

ザ・テンプターズは1作品だけですが、これがまた興味深い内容。グループサウンズ映画はビートルズ作品と同じく、現実のバンドが映画(虚構)の世界とクロスオーバーするというのが基本なんですが、ここでのザ・テンプターズの面々は萩原健一を中心にメンバーが弱気でパッとしない学生を演じています。アニメーションの合成や、天国・超能力といった突飛な発想、若者の等身大を描くストーリー。こうしたサブカル色の強さが現代こそ受けるんじゃないか、って気がしますね。英国ブティック風なスーパーマーケットのデザインもユニーク。そして、劇中では自分の曲だけでなくピンキーとキラーズを歌い、丸山明宏のマネをする……同時代の微妙にジャンルの異なる芸能を取り入れるあたり、まだ大衆芸能という言葉は生きていたってことで……。

本場イギリスもマージービートの映画がいろいろあるので、日本語字幕で見てみたいもんです。





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Comment

無題

  • yuccalina
  • 2014-07-18 18:06
  • edit
お久し振りです。
GSは私の世代だと80年代にネオGSブームがあったりしましたが、真面目に聴いたことないんです。その後にジュリアン・コープの「ジャップ・ロック・サンプラー」を読んでから、慌ててYouTubeで聴いた次第。スパイダースもタレント揃いで面白そうですね。

無題

  • いたち野郎
  • 2014-07-24 23:49
  • edit
yuccalinaさん、コメントありがとうございます♪

ジュリアン・コープの日本ロック本!数年前から興味は持っているのですが未読なんです。今年機会があれば読んでみたい一冊です。この本でもGSについて触れているんですね。

ジャップロックサンプラー

  • yuccalina
  • URL
  • 2014-07-27 18:22
  • edit
再び失礼します。
参考になるかどうか分かりませんが、拙ブログで「ジャップロックサンプラー」を取り上げたエントリのURLを貼っておきますね。
ジュリアンはジャップロックのコレクターでもあるようで、その中にはGSのドーナツ盤も多数あるようで、写真も載ってました。色々と間違いが沢山あって脚注を読むのも大変です。で、本文はジュリアンが書く歌詞同様にとても分かりにくい表現が多いですが、ファンにはそれも嬉しいところです。

無題

  • いたち野郎
  • 2014-08-11 02:30
  • edit
yuccalinaさん、遅れてすみません!コメントありがとうございます♪

海外盤のレコードを見ていると、日本のGSを取り上げた編集LPがあったりしますね。一部ではカルト的な人気があると思います。映画「ハイ・フィデリティ」でもそんなシーンが出てきた記憶があります。今読んでいる本がちょうど終わったので、さっそく図書館で予約しました(^O^)
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